仏壇やお位牌の魂入れ(開眼供養・お性根入れ)の儀式について


供養の花

 

魂入れとは何か

魂入れとは、仏壇やお墓を購入した時に執り行う儀式で、お墓に納骨するときなどにも行います。その他「開眼供養」「開眼法要」「お性根入れ」なども同じ意味で、お寺のお坊さんの読教によって礼拝の対象に対して魂を宿す儀式です。仏壇購入時にも行っていて、仏壇の中のご本尊に対して魂を入れています。

又、呼び名や読み方も色々あって「御魂入れ」や「御霊入れ」と書いて(みたまいれ)と読んだり、「お性根入れ」(おしょうねいれ)も「お精根入れ」と書く地域もあります。また宗派によっても違いがあり入仏式(にゅうふつしき)御移徙(ごいし)という呼び名もあります。浄土真宗は、ものに魂が宿るいう考え方さえありませんので魂入れは行わず代わりに遷座法要というよく似た儀式を行います。御本尊様(仏様)に一時的に移動していただくような意味合いです。ちなみに開眼供養の「眼を開く」=「開眼」という呼び方は、仏像を作る際に最後に目を描き込むことで魂が吹込まれるところから来ています。


ネット通販で購入するケースの魂入れについて

最近は通信販売やネット通販の普及からか、購入した仏壇の入魂を自分で手配しなければいけないものがにあります。流行りの小型の省スペース型の仏壇でも対面の販売であれば入魂してあるのが普通ですが、販売者が仏壇店でない場合、事前に入魂をせずに別途自分で手配するようになっているものがありますので注意してください。対面販売と違って担当者が説明をする場面もありませんので、郵送の箱の中に説明書が同梱されているだけだったり、インターネットの販売のページに説明が小さく記載されているだけだったりします。購入前に魂入れされている仏壇かどうかを確認しておいたほうが良いと思われます。


小さな仏壇

仏壇・位牌の役割と魂入れを行う意味

仏壇は位牌を安置する場所だと思っている方は多いですが、仏壇だけ購入して礼拝することは間違いではありません。仏壇はご本尊を配しお寺と同じように礼拝する場所という役割があって身近な手を合わせて礼拝する場所となります。家の中の小さなお寺と表現されるのはその所以です。さらに故人を供養して手を合わせる場所という機能もあります。そしてその魂が宿る入れ物が位牌です。


位牌を安置する場所

仏壇の歴史

ほとんどの方は仏壇をご本尊を祀る家の中のお寺というよりは、故人を供養し手を合わせる場所として意識していると思います。仏壇に位牌を安置する形が一般に普及したのは江戸時代以降 「文化・文政・天保(19世紀初期)」と言われています。このころ江戸幕府はキリスト教を排除する目的で庶民の今でいう戸籍の管理をお寺に任せていました。民がキリスト教でないことをお寺が証明することでお寺と庶民を会員のようなネットワークで地域ごとに管理する仕組み(寺請け制度)を作り、庶民の葬祭供養は地域のお寺が独占的に担ってお布施を収集し、いまの税金のような負担を与えて国家を統治していました。一般の庶民がお墓を建てられるようになるものこのころで、墓石制限令(1831年)というお触れが発令されて日本に個人のお墓が建てられるようになっていきました。故人を葬るお墓があって、それぞれの家に仏壇があって、現在の先祖様や故人を祀り礼拝を行い葬祭にお坊さんが仕切って参加するスタイルはこのころから始まったと言われていて、実はその歴史はそれほど古くなく200年ほど前からの慣習ということになります。


個人を葬るお墓

魂入れや魂抜きを行う場面

主に以下のタイミングで行います。


①新しく仏壇を購入したしたとき。

仏壇店で魂入れを行ってくれています。もし説明されていなければ販売元の会社やお店に確認してみてください。どのようなスタイルで魂入れをしているか教えてくれます。


②仏壇に位牌を納めるとき

親族が亡くなったときにその位牌を仏壇に納めますがその位牌に魂入れを行います。

これまでの位牌に加えて新たに位牌を作る位牌が対象です。亡くなった親族を礼拝の対象にするために魂入れを行って仏壇の中に安置します。


位牌に魂入れを行う

③位牌(本位牌を作る、造り替え)

葬式のときに飾る白木の位牌は仮のものです。四十九日法要の際に魂入れの儀式を行い本位牌にご先祖の魂を移します。そのほか本位牌が古くなったり壊れたり、繰り出し位牌に造り替えた場合にも魂抜きと魂入れが必要です。


④仏壇を移動するとき

仏壇を家の外に出して場所を移動する、即ち動かすときには一旦魂を抜いてその後また戻すということを行います。引っ越しの時などは動かす前にご先祖の魂を抜いておいて、引越先に置いてから再び魂を入れますが、抜いたまま預かってくれて運搬もしてくれる業者もいて、引っ越しのときなどに利用されています。


⑤お墓

お墓も魂入れ、魂抜きを行います。新しく建立した時や、戒名の彫刻のときに魂入れを行い、墓じまい(墓処分)、改葬(お墓の引っ越し)、移転のときには魂抜きを行います。お寺のお墓、つまり寺院墓地でなくても、霊園などにもお坊さんが墓石の前まで来てくれることが一般的です。


墓じまい(墓処分)、改葬(お墓の引っ越し)、移転のときには魂抜きを行う

魂入れはどのようにお願いするのか?

まずは菩提寺に相談してください。読経による魂入れの儀式は僧侶にしかできません。読経は宗派によって異なるため、家と同じ宗派のお寺に依頼することになります。 但し最近では故郷を離れ都会に移り住んだりして菩提寺が遠かったり、相談するにも全く意思疎通がなく長いこと疎遠になっていて、そもそも相談できる環境や状況にないといった理由をもつ方が増えてきていて、菩提寺に依頼するのが現実的ではない人も多いと思います。

近年ではお寺側も柔軟に対応してくれるところが増えてきて、昔と違って檀家でなくとも依頼を受けて下さる場合がほとんどです。同じ宗派のお寺を探して依頼することが簡単にできるようになってきましたし、さらに最近の傾向としては、宗派にもこだわらないという人も多くなりお寺もそこに柔軟に対応してくれるようになったので、さらに自由に簡単に依頼することができるようになってきました。ネットで検索するとお坊さんの派遣サービスなども沢山あります。お坊さんも寺に属しているものの個人の方ですので、色々相談できて葬祭供養について力になっていただける人に巡り合えれば幸せです。


閉眼供養する僧侶


魂入れを行う場所や日時の決めかた

お寺のお坊さんと都合をすり合わせて日時を決定しましょう。お坊さんは通常お葬式など不慮のタイミングで忙しくなるのでお坊さんの予定に合わせて日程を決めておくと良いです。魂入れを行う時間ですが午前中でも午後でも問題ありませんし、仏滅の日や先勝の日の午後、先負の日も気にする必要は有りません。

魂入れを行う場所は仏壇の置いてあるところで行います。位牌だけの魂入れの場合はお寺に持って行って行うこともあります。お墓の場合は前述のようにお墓の前で参列者が集合して行います。お坊さんとの約束の時間から実際の儀式を始めるまでの準備に10分から20分ほどかかりますので余裕をもってお坊さんを呼ぶ計画をたてましょう。


お坊さんを囲んで

供養の料金について

お坊さんへの供養の謝礼はお布施という形でお支払いします。お車料などとして余分に渡すことがありますが、昔と違ってサービス料金的な定額化が進み、気持ちを包むという曖昧な名目の支払いは無くなってきています。しかし実際に交通費の負担が多くお坊さんへの配慮として必要であればお布施とは別にするか、封筒に含めてお渡しください。相場は5千円ほどが多いようです。菩提寺に依頼する場合のお布施の金額は2万円~4万円くらいが相場です。お坊さんの派遣サービスなどですと完全にすべてを含む定額サービスとなっていて1~2万円くらいで済むようです。全て込みの料金設定ですので交通費もお坊さんが負担して頂けているようですから、よく打合せをして両者が納得したうえで気持ちの良い儀式が執り行われるようにしましょう。



 

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