遺品整理の費用はいくら?相場と安く抑える5つのコツを解説!
- Shinji Iwata
- 8月16日
- 読了時間: 10分
ご家族が亡くなられた後、悲しみの中で進めなければならないのが遺品整理です。しかし、いざ取り掛かろうとすると「何から手をつければいいのか」「業者に頼むと、一体いくらかかるのだろう」と、不安に思われる方も多いのではないでしょうか。特に費用面は、トラブルを避けるためにも事前にしっかりと把握しておきたい点です。
この記事では、遺品整理にかかる費用の相場を間取り別にご紹介するとともに、料金が決まる仕組みや、費用を賢く抑えるための具体的な方法について詳しく解説します。大切な故人の思い出を整理する最後の時間を、心穏やかに進めるための一助として、ぜひご活用ください。
遺品整理の費用相場【間取り別】
遺品整理の費用は、お部屋の広さ(間取り)や遺品の量によって大きく変動します。まずは、基本的な費用相場を把握することから始めましょう。多くの専門業者は、間取りを基準とした料金体系を設けています。
以下に、間取り別の費用相場、作業時間、作業人数の目安をまとめました。ご自身の状況と照らし合わせ、おおよその予算感を掴んでみてください。
間取り | 費用相場 | 作業時間の目安 | 作業人数の目安 |
1R・1K | 30,000円~80,000円 | 1~3時間 | 1~2名 |
1DK | 50,000円~120,000円 | 2~4時間 | 2~3名 |
1LDK | 70,000円~200,000円 | 2~6時間 | 2~4名 |
2DK | 90,000円~250,000円 | 2~6時間 | 2~5名 |
2LDK | 120,000円~300,000円 | 3~8時間 | 3~6名 |
3DK | 150,000円~400,000円 | 4~10時間 | 3~7名 |
3LDK | 170,000円~500,000円 | 5~12時間 | 4~8名 |
4LDK以上 | 220,000円~ | 6~15時間 | 4~10名 |
※上記の表はあくまで一般的な相場であり、遺品の量や作業内容によって金額は変動します。
1R・1Kの場合
一人暮らし向けの1Rや1Kは、比較的荷物が少ないケースが多く、費用も抑えやすい傾向にあります。作業も短時間で終わることがほとんどですが、部屋の中に物が密集している場合は、相場よりも高くなる可能性があります。
1DK・2DKの場合
1DKや2DKは、作業人数が2〜5名程度になるのが一般的です。 家具や家電の量が増えるため、1LDKよりも費用が高くなることがあります。ご自身で少し片付けておくだけでも、費用削減につながるでしょう。
1LDK・2LDKの場合
ご夫婦やファミリー層が住んでいたケースが多い2LDKでは、荷物の量が多くなり、費用も高額になる傾向があります。 大型家具や家電の搬出、不用品の処分量が増えるため、作業時間も長くなります。
3DK・3LDKの場合
3LDK以上になると、部屋数も多く、遺品の量も相当なものになるでしょう。 作業は1〜2日かかることもあり、費用も高額になります。庭や倉庫の片付けなどが加わると、さらに費用が加算されることもあります。
4LDK以上の一軒家の場合
4LDK以上の一軒家では、遺品の量が膨大になることが多く、費用は22万円以上からが目安となります。 物置や庭、ガレージなどの片付けも必要になる場合、作業範囲が広がるため、料金はさらに高くなる傾向にあります。
遺品整理の費用が決まる5つの要素
遺品整理の費用は、単に部屋の広さだけで決まるわけではありません。いくつかの要素が複雑に絡み合い、最終的な金額が算出されます。ここでは、費用を左右する主な5つの要素について解説します。これらのポイントを理解することで、見積もりの内容をより深く理解し、不当な請求を防ぐことにも繋がります。
遺品の量
最も基本的な要素は、整理する遺品の量です。 同じ間取りでも、物が少なく整理整頓されている部屋と、天井近くまで物が積み上げられている「ゴミ屋敷」のような状態の部屋とでは、作業時間も人員も大きく異なります。当然、遺品の量が多ければ多いほど、費用は高くなります。
処分する物の種類と量
処分する不用品の種類と量も、費用に大きく影響します。特に、リサイクル法で定められた家電(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など)や、処分に特別な手続きが必要なピアノ、金庫などは、別途処分費用が必要です。また、不用品の量が増えれば、運搬に使用するトラックの台数や大きさも変わってくるため、車両費が加算されます。
買取サービスの利用
遺品整理業者の中には、価値のある品物の買い取りサービスを提供しているところがあります。 骨董品、ブランド品、貴金属、まだ新しい家電製品など、買い取り可能な品物が多い場合、その買取金額を作業費用から差し引いてもらうことが可能です。これにより、全体の費用を大幅に削減できる可能性があります。
建物の状況と立地
作業現場の環境も、料金を左右する重要な要素です。例えば、マンションの高層階でエレベーターがない場合、階段を使って何度も荷物を運び出す必要があり、作業員の負担が増えるため追加料金が発生することがあります。 また、家の前の道が狭くトラックを駐車できない場合、遠くのコインパーキングを利用する必要があり、その駐車料金が実費で請求されることもあります。
オプションサービスの有無
基本的な遺品整理作業に加えて、特別なサービスを依頼するとオプション料金が発生します。 これには、孤独死があった場合の特殊清掃や消臭・消毒作業、エアコンの取り外し、遺品の供養やお焚き上げ、ハウスクリーニングなどが含まれます。必要なサービスを事前に業者と相談し、料金体系を確認しておくことが大切です。
遺品整理の費用は誰が支払うのか?
遺品整理を進める上で、「この費用は一体誰が負担するべきなのか?」という疑問は非常に重要です。金銭が関わる問題は、親族間でのトラブルに発展しかねないため、事前に正しく理解しておく必要があります。
原則として相続人が負担する
結論から言うと、遺品整理の費用は「相続人」が負担するのが原則です。 相続人とは、亡くなった方の財産(預貯金、不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含む)を受け継ぐ権利と義務を持つ人のことを指します。民法で定められた法定相続人が、その役割を担うのが一般的です。
故人の遺産から支払うのが一般的
相続人が複数いる場合は、誰か一人が全額を負担するのではなく、相続財産の中から支払うのが最もスムーズで公平な方法です。 故人が残した預貯金などを、遺品整理費用に充てることで、相続人間のトラブルを避けることができます。もし、遺産を整理費用に充てる場合は、全ての相続人の同意を得てから進めるようにしましょう。
相続放棄をする場合は支払い義務がない
故人に多額の借金があるなど、プラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合、相続人は「相続放棄」という選択をすることができます。 家庭裁判所で手続きを行い相続放棄が受理されると、その人は初めから相続人ではなかったことになり、遺品整理の費用を支払う義務もなくなります。
ただし、相続放棄を考えている場合は注意が必要です。故人の遺品を勝手に売却したり処分したりすると、「相続の意思がある」と見なされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。 費用を支払う前に、まずは専門家も交えて相続財産の全体像を把握することが重要です。
遺品整理の費用を安く抑える5つのコツ
決して安くはない遺品整理の費用ですが、いくつかの工夫をすることで、負担を軽減することが可能です。ここでは、費用を賢く抑えるための5つの具体的なコツをご紹介します。少しの手間をかけることで、数万円単位での節約に繋がることもありますので、ぜひ実践してみてください。
自分でできる範囲の片付けを進める
業者に依頼する作業量が少なくなれば、その分費用は安くなります。 明らかに不要なゴミや、残しておきたい貴重品、写真などを事前に仕分けておくだけでも、業者の作業時間を短縮できます。 ただし、無理は禁物です。分別が難しいものや、重くて運べない大型家具などはプロに任せ、自分たちで安全にできる範囲に留めましょう。
複数の業者から相見積もりを取る
遺品整理を依頼する際は、必ず3社以上の業者から相見積もりを取りましょう。複数の見積もりを比較することで、その地域の料金相場が把握でき、極端に高い、あるいは安すぎる業者を避けることができます。 また、他社の見積もりを提示することで、価格交渉の材料になる場合もあります。
買取サービスを上手に活用する
価値のある遺品は、積極的に買取サービスを利用しましょう。 遺品整理業者にまとめて買い取ってもらうのが最も手軽ですが、より高く売りたい場合は、専門の買取店やフリマアプリなどを利用するのも一つの手です。 例えば、着物は呉服専門の買取店、骨董品は古美術商に見てもらうことで、思わぬ高値がつくこともあります。
スケジュールに余裕を持って依頼する
「賃貸の退去日が迫っているのですぐに来てほしい」といった急な依頼は、追加料金が発生し、費用が高くなる傾向があります。 可能な限りスケジュールに余裕を持たせ、業者の都合に合わせて作業日を設定できるようにすると、交渉がしやすくなるでしょう。早めに計画を立て、複数の業者とじっくり比較検討する時間を確保することが、結果的に費用を抑えることに繋がります。
不用品の処分方法を工夫する
業者に全て任せるのではなく、自治体のゴミ収集サービスを利用することも費用削減に有効です。衣類や書籍などの可燃ゴミ、不燃ゴミは規定の日に出し、大型の家具や家電は自治体の粗大ごみ収集に申し込むことで、処分費用を抑えることができます。手間はかかりますが、最も安価に処分できる方法の一つです。
信頼できる遺品整理業者の選び方
遺品整理は、単なる片付け作業ではありません。故人の大切な思い出が詰まった品々を扱う、非常にデリケートな作業です。だからこそ、信頼できる優良な業者を慎重に選ぶ必要があります。ここでは、悪徳業者に騙されず、安心して任せられる業者を見極めるための3つのポイントをご紹介します。
見積もりの内訳が明確
信頼できる業者は、見積書の項目が詳細で分かりやすいのが特徴です。 「遺品整理一式」といった曖昧な記載ではなく、「人件費」「車両費」「廃棄物処分費」「オプション料金」など、何にいくらかかるのかが具体的に明記されています。見積もり時に内容を丁寧に説明してくれ、こちらの質問にも誠実に答えてくれる業者を選びましょう。逆に見積もりが不明瞭であったり、追加料金の可能性について説明がなかったりする業者は注意が必要です。
必要な許認可を得ている
遺品整理を行う上で、特定の許認可が必要になる場合があります。家庭から出る不用品(一般廃棄物)を運搬するには、自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。また、遺品を買い取るためには、「古物商許可」が必須です。 これらの許可なく営業している業者は違法であり、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。必ず業者のウェブサイトなどで、許認可の有無を確認しましょう。
口コミや実績が豊富
実際にその業者を利用した人の声は、非常に参考になります。 業者のウェブサイトだけでなく、第三者が運営する口コミサイトなどもチェックし、良い評価だけでなく、悪い評価にも目を通してみましょう。料金や作業の質はもちろん、スタッフの対応や当日の立ち振る舞いなど、リアルな情報を得ることができます。長年の実績がある会社や、メディアで紹介された経歴がある会社も、信頼性を判断する一つの基準になります。
まとめ
遺品整理の費用は、部屋の間取りや遺品の量、依頼するサービス内容によって大きく変わります。まずは、本記事で紹介した間取り別の相場を参考に、おおよその予算を把握することが大切です。その上で、費用を安く抑えるコツを実践し、信頼できる業者を慎重に選ぶことで、納得のいく遺品整理が実現できるでしょう。
故人を偲び、心を込めて最後の片付けを行うことは、遺されたご家族にとって大切なグリーフワーク(悲しみを乗り越えるための作業)の一つです。この記事が、皆さまの負担を少しでも軽くし、穏やかな気持ちで故人様を送り出すお手伝いができれば幸いです。
特に処分に困る仏壇やご位牌は、料金体系が明確な専門サービスに任せるのが安心です。
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