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執筆者の写真Shinji Iwata

位牌の供養と処分について 継承できなくなった位牌はどうすれば良い?

更新日:6月9日


故人を弔うお位牌ですが、処分するとなったときどのように処分するかご存じでしょうか?

位牌は原則、処分するものではなくずっと持ち続けるものですが、様々なご事情から位牌の処分を検討することもあると思います。

この編では、正しい位牌の処分の方法や注意点についてご紹介します。


白木位牌の処分はどのようにするのか
白木位牌の処分はどのようにするのか

 

◆目次

位牌はいつ処分するのか?

位牌を処分する前に

位牌を処分する方法

浄土真宗の場合

まとめ

 


位牌はいつ処分するのか?

位牌は故人様の魂が宿る依り代ですから基本的には処分すべきものではありません。しかし、以下のような場合に処分となります。


●白木位牌について

白木位牌は葬儀の時に使う仮の位牌です。通常は四十九日法要を終えたら新しい本位牌に替えて白木位牌は処分します。


●弔い上げに合祀するとき

「弔い上げ」とは、決められた年数で故人の年忌法要を執り行わないと決めた最後の法要のことを言います。三十三回忌や五十回忌とすることが一般的でそれ以降の法要は行いません。弔い上げ後は、位牌を処分してご先祖様の位牌と一緒に祀られるため、弔い上げ以降はそちらの位牌に手を合わせることになります。


●位牌を作り替えるとき

位牌が傷んだり古くなりすぎると作り替えますが、経年劣化で自然に壊れていることも多々あります。当然古い位牌は処分することになります。

又、白木位牌の場合は四十九日法要を終えたら本位牌に替えて、白木位牌は処分することになります。

さらに、回出位牌を作るときにも処分が必要です。回出位牌(繰り出し位牌)とは戒名を記載した数枚の札板を入れることができる本位牌の種類のひとつで、先祖代々のお位牌が増えたときに用いられ、スペースを取るたくさんの位牌を一つにまとめて仏壇の中をスッキリさせることができます。回出位牌(繰り出し位牌)を作った際にも、まとめた位牌を処分することになります。


繰出位牌
繰出位牌

●引っ越しや遺品整理のタイミングで処分するとき

仏壇の中の位牌を確認してみると、これはだれの位牌なんだろう?ということが正直あると思います。両親は分かるけど祖父祖父母のものも怪しい・・・。そして全然わからないけど預かっているお位牌もあったりして。

なんとなくわかっている代の人から引継ぎが無いと、それ以降の世代が2代続くと全く分からないというのが自然な流れです。そのような位牌が引っ越しや遺品の整理の時に処分の対象になったりします。




位牌を処分する前に

処分前に知っておきたいのは、位牌を作った際に個人の魂を宿すために「魂入れ」が執り行われているということです。魂入れは宗派によって呼び方が様々ですが、「開眼供養」や「入佛法要」などと呼ばれ、位牌・お墓・仏像などを新しく購入した際に僧侶を招いて読経を上げて儀式を行うことをいいます。魂入れを執り行うことで、単なる「木片」が「参拝対象」となります。 このようにして魂入れを執り行った位牌は処分の時には必ず「魂抜き」を執り行わなければなりません。魂抜きは、魂入れの逆で「閉眼供養」や「遷仏法要」などとも呼ばれ、僧侶を招いて故人やご先祖様の魂を抜くことで「参拝対象」を単なる「モノ」にします。 魂抜きを執り行わないと、位牌の中に故人様やご先祖様の魂が入ったまま処分することになります


位牌の閉眼供養の様子

位牌を処分する方法

位牌の処分は、「お焚き上げ」と「永代供養」があります。どちらかというわけではなく依頼先や供養のスタイルによります。


「お焚き上げ」

位牌を処分する方法の1つが、焼却して灰にして宿っていた魂を天に還す供養である「お焚き上げ」です。先に取り上げた魂抜きを執り行って故人様とご先祖様の魂を抜いたことで単なるモノになった位牌はお焚き上げで焼却できるようになります。位牌は、故人やご先祖様の魂が入っていた依り代ですので最後はお焚き上げを行うのが一般的です


「永代供養」

もう1つの方法が「永代供養」です。永代供養は、寺院や霊園に位牌を預けることでご家族に代わって永続的に供養をしていただくことができます。ご自宅で維持していくことが難しい方や承継者がいらっしゃらない場合に選ばれます。 永代供養は永久に位牌を預かっていただけるわけではなくたいていは期間が決まっていて、一定の年数を超えると合同で供養されるようになりその時点でお位牌は処分されます。預かっていただける期間についても事前に確認しておきましょう。


つまり寺院に依頼すると承継者の手を離れそれ以降の管理と供養をお寺の住職にお任せすることになりますが、永遠に位牌を置いて個別に供養していただけるわけではなく、一定の期間を過ぎると合祀といって全体と一緒になって供養されるタイミングが到来し、その時点でお位牌はお焚き上げされるというのが一般的です。



浄土真宗の場合

浄土真宗は「魂が位牌に宿る」という考えを持たないため、本来位牌は必要なく持っていないのですが、あえて手を合わせるわかりやすい対象が欲しくて使われていることがよくあります。こうした位牌の処分は、浄土真宗以外のお寺で閉眼供養を依頼するか、仏具店、仏壇店や供養や処分の専門業者に依頼して供養と処分を一括して対応してもらうことが可能です。まずは菩提寺に相談してみましょう。料金や手間を整理してその他の業者にも見積を依頼するという段取りが効率的です。



お焚き上げの様子

位牌の処分の依頼先

位牌の処分をお願いする先は寺院の他に、葬儀社、仏壇仏具店、お焚き上げ業者、遺品整理業者などがあります。供養を処分を一括で行ってくれるところは限られていますので事前に相談してから依頼しましょう。お寺でも最近はお焚き上げをしていないところも多く、供養のあとに引き取ってくれない場合がありますので注意しましょう。


まとめ


・位牌の魂を抜くための閉眼供養(魂抜き)を行うこと。

・位牌の処分はお焚き上げか永代供養で行う。

・永代供養の場合は、個別供養の期間や、そのあとの供養のスタイルも要確認。

・位牌処分の依頼先は、供養から処分までを一括して引き受けてくれる業者が便利

仏壇や位牌の処分については親族で良く話し合うこと




 

郵送するだけで魂を救う方法があります。




 


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