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仏壇、位牌の相続者がいないとき、どのように処分すべきかを解説します。

更新日:2022年6月2日


遠距離や居住環境によって適切に仏壇やお墓の管理が引き継げないときに、だれがどのような検討を行えばよいのでしょうか。


遺産相続

 

目次

■仏壇の相続とは

■祭祀財産とは

■処分を決めるのは祭祀承継者

■お仏壇の処分の方法

■まとめ


 

家にのこされた仏壇



■仏壇の相続とは


仏壇、位牌、墓、遺骨などは相続財産ではなく祭祀財産という扱いで、一般的な財産、遺産とは民法上 別ものとしてルールが決められています。例えば遺言などで祭祀継承者として指名されていると、仏壇やお墓の管理を引き継ぎ墓参りや法要などの儀式を行う義務を負うことになります。ですから仏壇やお墓はモノとして相続するものではなく、適切に管理を行い続けることができる人が引き受けるべきものをいう考え方です。通常は家を継ぐ長男や、一緒に住まなくても親の面倒を見る子供が慣習的にそれを引き継ぎ承継者として先祖代々への感謝の気持ちをお祀りすることで継続していくのが自然ですが、昔はそれが通常だった慣習も現在のライフスタイルには合わなくなってきているところは否めません。

相続人とは別の扱いなので仮に祭祀承継者を断っても遺産の相続人の権利は変わりませんし逆もあります。民法上別の扱いなので、相続人とみなされない事情があったとしても仏壇やお墓の承継は可能となります。


お墓の承継問題

■祭祀財産とは

祭祀財産とは先祖を祀るための財産を指します。民法897条1項に系譜、祭具、墳墓が祭祀財産をして決められてます。まさに仏壇は祭祀財産で、他に位牌、仏像などの祭具も総称として祭祀財産となります。


仏壇を引き継ぐのはだれか

■処分を決めるのは祭祀承継者


例えば孤独死などで大家さんやマンションの管理人が、残された仏壇の処分に困ることがありますが祭祀承継者にあたるであろう親族の承諾を得られれば赤の他人でも処分することに問題はありません。

つまり仏壇やお墓の処分は法的に祭祀承継者が決めてよいとされています。即ち承継者に指名あるいは他に適任がいなくて必然的に引き受けなければいけない場合でも、仏壇やお墓を処分する判断を承継者として行うことができるようになります。

そこで重要なことは親族縁者には事前に相談し、後々に問題にならないように良く意見を聞いて対応しておく必要があります。

処分したあとで「相談がなかった」「勝手に先祖様を処分した」「お寺に断りもなく」「せめて最後に拝ませてほしかった」などと身内から言われないように、処分を決めたらその前に調整しておくべきことを周りの意見の中から整理しておきましょう。



■お仏壇の処分の方法


お寺に閉眼供養を依頼


1.菩提寺に依頼する


まずは菩提寺(お寺)に相談します。昨今では檀家離れが進みお寺さんもいろいろ大変と聞きます。ですから仏壇の処分の供養などの相談にも柔軟に対応してくれるお寺も増えています。まずは検討段階として「処分するとしたらどうすれば良いか?」と聞いておく、というのが良い思います。仏壇の閉眼供養はお布施で3万円~10万円くらいが相場で、位牌があるとさらに別に5千円~1万円を追加で納めるのというパターンが多いです。仏前に訪問し閉眼供養を個別に僧侶が行ってくれますが、そこから廃棄処分まで一連におこなってくれるかどうかはお寺ごとに対応が異なります。


2.仏壇屋、仏具店に依頼する


買った仏壇屋さんにひきとってもらう方法です。ただし買い替えの場合以外は有料になることが多いようです。仏壇の大きさ、高さ、重さなどで見積が変わってきますが、一般的には非常に高くつきます。相場は幅がありますが、引き取りにきてもらって運び出すと4万円~10万円くらいです。通常は合同供養という形できちんと閉眼供養をしてもらえます。

仏壇店は販売するときには開眼供養して魂を込めて送りだすわけですから、逆に引き取りの際もきちんと手順通りに魂を抜く必要な法要を行ってくれます。合同供養ではなく個別をお望みならお坊さんを家に派遣して個別の供養を手配してくれるところもあります。



3.自治体に依頼する


各自治体に粗大ゴミとして廃棄処分を依頼できます。各自治体ごとにきまられたルールがあり、そもそも仏壇は扱っていなかったり、3辺の長さで料金を決めていたり、引き取りには行けないので処分場に運んでほしいといわれるところもあります。行政の粗大ゴミ引き取りの料金は1000円~3000円ほどです。格安ですが供養は行ってくれないので、事前にお寺にお願いして閉眼供養しておく必要があります。又、引き取る場合でも指定の場所までは自分で運び出さなければなりませんので大きな仏壇ですと対応は困難です。


但し運び出し収集まで行ってくれる自治体も有ります。例えば東京都品川区は


《高齢者(65歳以上)や体に障害のある方のみの世帯で、お近くや区内にご家族やお手伝いしていただける方がいない方を対象に「運び出し収集」を行っています。粗大ごみの運び出しが困難な場合には、ご相談ください。》とホームページ(品川区 清掃事務所)に記載されていました。仏壇対応可否は分かりませんが供養は行なってくれません。




年々お年寄りが増加して、大きな粗大ゴミの廃棄の対応も変わってきています。お住いの自治体のホームページを調べるか役所の担当に連絡して地域ごとの詳細ルールは確認してみてください。


4.不用品回収の引取り業者に依頼する


不用品回収業者でも処分だけではなく供養もセットで引き取ってくれるところがあります。金仏壇の場合は買い取ってくれるケースもあります。


ただし仏壇を特別扱いしてくれる業者ばかりではなく、不心得な業者だと大切な仏壇が不法投棄されたり一般ゴミと一緒にされたり、僧侶による供養を行っていなかったりと信頼できない業者さんが多いのが実態です。


業者さんが閉眼供養までしてくれないとすると事前にお坊さんを手配して閉眼供養を済ませる必要があります。引取の価格は大きさ別で処分が1~6万円。供養代が2~4万円で合計の請求となります。そもそも閉眼供養していない仏壇は引き取らないし供養も行っていないという業者さんが普通なので事前に確認が必要です。



さくらサービス東京は、仏壇の供養と処分の専門業者です。

供養をすることを主にして仏壇をお引き取りしており、供養のあとはリサイクルできる部品と廃棄物(事業系一般廃棄物)に分けるところまで委託管理しています


さくらサービス東京では合同供養が終わった後に、燃やせる供養の品(位牌、遺影、掛け軸、仏像)だけを提携先のお寺に運んでお焚き上げをして魂の供養をしています。


確実にお寺さんでお焚き上げを行っている分、位牌、遺影、掛け軸、仏像などの引き取りは仏壇とは別の料金を頂いておりますが、格別にお安い料金設定で対応しております。是非ご相談くださいませ。


さくらサービス東京のスナップ
さくらサービス東京の閉眼供養



■まとめ

・仏壇は相続ではなく祭祀承継者として引き継ぐもの。

・承継者として処分を決定することもできる。

・祭祀財産は相続とは別のルールで、お金などと切り離して取り扱いや処分を検討できる。

・祭祀承継者として処分を決めるとき、周りに相談し処分後のトラブルを避けること。

・処分が決まれば事情に合った処分の方法を目的やコストで多様に選択できる。


親族で話し合うことが重要

 




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